2024 .04.24
×
[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
2008 .10.07
http://www.shinchosha.co.jp/99/
「本の感想」カテゴリに書きましたが、正確には本じゃないです。プロの作家さんの作品なのですが、ネット上で読める「ハイパーテキスト小説」。地下鉄銀座線の最終電車を舞台に、乗り合わせるそれぞれの人々の物語が同時進行していくという形式で、同じ時間に起こった出来事を順番に読んでいくこともできるし、乗客一人ずつの物語を読んでいくこともできます。
以下、感想。
尚、ものすごいネタバレは反転かけないと読めないように隠してあります。作品を読む可能性があるなら、反転しない方がいいです。
「本の感想」カテゴリに書きましたが、正確には本じゃないです。プロの作家さんの作品なのですが、ネット上で読める「ハイパーテキスト小説」。地下鉄銀座線の最終電車を舞台に、乗り合わせるそれぞれの人々の物語が同時進行していくという形式で、同じ時間に起こった出来事を順番に読んでいくこともできるし、乗客一人ずつの物語を読んでいくこともできます。
以下、感想。
尚、ものすごいネタバレは反転かけないと読めないように隠してあります。作品を読む可能性があるなら、反転しない方がいいです。
Webならではの形式ですよね。「ここが冒頭」「ここがラスト」というのが(何となくはありますけど)限定されていず、気になるところから読めばいい。また、主人公も一人ではなく、この電車に乗った人全員が主人公。一人の物語を読んでいる時にも、電車内ですれ違う人々にリンクが貼ってあって、彼らには彼らの物語がある。例えばこちらから見ればただの酔っぱらいのオヤジ、にも、実は表面から窺い知れない事情があるわけです。
読み進めながら「ああ、周りの人は呑気に電車乗ってるけど、実はこの人すんごい大変なことになってるよ! 誰か! 誰か気づいて!」と、あたふたしてしまいました。
また、この作品、舞台が電車なので、途中で降りていく人がいるんですよね。作品のラスト時間は、銀座駅で浅草方面最終と渋谷方面最終がすれ違う24:13なのですが、銀座まで行かなかった人が結構いるんですよ。
で、その中に一人、予定外の途中退場をした人がいるのですが、その人の退場の仕方が薊野は好きです。その人が途中で降りてしまったことで他の乗客に及ぼした影響、もしも目的地まで乗っていっていたらどうなっていたのか、途中下車をした時のその人の気持ちは、とか考え出すと楽しくてもう。
ところで。
上で「乗客一人ずつの物語を読んでいくこともできます」とは書きましたが、おすすめの読み方は断然、「同じ時間に起こった出来事を順番に読んでいく」形式です。
車両orホームとそこにいる人々の立ち位置が分かるインデックスがついてますから、物語内の最初の時間(=23:56。銀座線最終電車の浅草駅&渋谷駅出発時間)に電車内もしくはホームに存在している人物アイコンを端からクリックしていって、全部読み終わったら次は23:57分に起こった物語を読んでいく、方が絶対にいいです。
だって最後は謎の爆発事故で居合わせた人全員死亡、って分かった後、もう他の人の物語読む気しなくなっちゃうでしょ。
この大オチは薊野は好きじゃないです。今までの事情とか全然関係ないやん、と思ってしまう。99人の事情を銀座駅到着までにまとめきれなかったから無理矢理片付けた、みたいに見えちゃって。
それから、登場人物達の事情。男女の体が入れ替わったり、死んだ人間が魂になって彷徨ってたり、人語を解する肉腫とか、ましてやあんな物凄い破壊力を持ったロボットとか、通常ありえない設定やシチュエーションについては、ちょっとでもいいから説明をつけてほしかったです。「地下鉄銀座線最終電車の中」なんていう具体性現実性ありまくりの舞台設定なのに、あんな不思議なものが存在していることについて何の説明もないのはどうだろう。
読んでいる途中ははらはらできたのですが、ラストが残念でした。他にやりよう無かったのかしら。
風呂敷を広げる時は、畳む時のこと考えないといけないでしょう。
読み進めながら「ああ、周りの人は呑気に電車乗ってるけど、実はこの人すんごい大変なことになってるよ! 誰か! 誰か気づいて!」と、あたふたしてしまいました。
また、この作品、舞台が電車なので、途中で降りていく人がいるんですよね。作品のラスト時間は、銀座駅で浅草方面最終と渋谷方面最終がすれ違う24:13なのですが、銀座まで行かなかった人が結構いるんですよ。
で、その中に一人、予定外の途中退場をした人がいるのですが、その人の退場の仕方が薊野は好きです。その人が途中で降りてしまったことで他の乗客に及ぼした影響、もしも目的地まで乗っていっていたらどうなっていたのか、途中下車をした時のその人の気持ちは、とか考え出すと楽しくてもう。
ところで。
上で「乗客一人ずつの物語を読んでいくこともできます」とは書きましたが、おすすめの読み方は断然、「同じ時間に起こった出来事を順番に読んでいく」形式です。
車両orホームとそこにいる人々の立ち位置が分かるインデックスがついてますから、物語内の最初の時間(=23:56。銀座線最終電車の浅草駅&渋谷駅出発時間)に電車内もしくはホームに存在している人物アイコンを端からクリックしていって、全部読み終わったら次は23:57分に起こった物語を読んでいく、方が絶対にいいです。
だって最後は謎の爆発事故で居合わせた人全員死亡、って分かった後、もう他の人の物語読む気しなくなっちゃうでしょ。
この大オチは薊野は好きじゃないです。今までの事情とか全然関係ないやん、と思ってしまう。99人の事情を銀座駅到着までにまとめきれなかったから無理矢理片付けた、みたいに見えちゃって。
それから、登場人物達の事情。男女の体が入れ替わったり、死んだ人間が魂になって彷徨ってたり、人語を解する肉腫とか、ましてやあんな物凄い破壊力を持ったロボットとか、通常ありえない設定やシチュエーションについては、ちょっとでもいいから説明をつけてほしかったです。「地下鉄銀座線最終電車の中」なんていう具体性現実性ありまくりの舞台設定なのに、あんな不思議なものが存在していることについて何の説明もないのはどうだろう。
読んでいる途中ははらはらできたのですが、ラストが残念でした。他にやりよう無かったのかしら。
風呂敷を広げる時は、畳む時のこと考えないといけないでしょう。
PR