2024 .03.29
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2011 .07.17
一日過ぎてしまいましたが、七月十六日(土)、表題の講演に行ってまいりました。
twitterにて、ご本人のツイートから講座の存在を知り、潜り込んできました。最近、私注目度ナンバーワンの作家さんなのです。
吉川英治文学新人賞受賞作の『田村はまだか』が一番有名かと思いますが、私のおすすめは『静かにしなさい、でないと』。タイトルに惹かれて衝動買いし、アタリだったこの作品からファンになりました(今度ちゃんと感想書きます)。
本講演、大学の生涯学習講座のひとつなのですね(だから受講は無料)。聴講者は卒業生、関係者を含む年配の方が多かったです。
開始時間少し前に、着物姿のご本人が登場。「身長145センチ。日本最小作家」とのことだったのでどんなに小柄な方なのかと思っていたのですが、そんなに「小さい!」とは思いませんでした。堂々としてらっしゃるからでしょうか。
講演タイトルは『小説家という仕事』ということで、「お金の話を主にします!」と最初に宣言される朝倉かすみさん。宣言通り、文学賞の賞金や原稿料について、原稿用紙1枚につきいくら、というところまで暴露。エンタメ系の文学賞を吉川英治文学新人賞→山本周五郎賞→直木賞と並べて黒板に書き、直木賞をとんとんと突いて「やっぱりね、ここまで行かないと原稿料上がらないんですよねー」そ、そこまで言いますか(笑)。
それから、出版後に書店を回る話について。新刊を棚差しではなく平積みor面陳にしてもらうべく、作家さんが書店に挨拶に行く場合があるのだそうですが、その際、編集者から「たくさんサインしてこい」と言われることがままあるのだそうです。そうだよなあ、サイン本って「本人が来店した」アピールになるし、店頭に並んでいても目立つし、と思いつつ聞いていたのですが、
「どうしてかって言いますと、サインしちゃうと(書店が取次に)返品できないからなんですね!」
おおう(笑)。ファンには嬉しいサインも「書籍という商品」にとっては「汚れ」という扱いになるのだそうで。ブックオフの買い取り基準のようだ。
印象に残ったのは「文学賞を受賞するよりも、受賞作を出版するのが大変」というお話。小説現代新人賞受賞作の『肝、焼ける』は短編であり、それ一本では一冊の本にする分量はない。本にするには、必要な量を書きためないといけない。「受賞はしたけど本にはならないまま、消えてしまう方というのはすごく多いんです」とのこと。質はもちろんなのですが、量を書ける、完成させられるというのはすごくすごく、大事なんだな。
その他、おすすめの本の紹介などもあり、内容盛りだくさん。お話の仕方がテンポが良くて聞きやすく、あっという間に終了してしまった感覚でした。
教室にいらした朝倉かすみさんを捕まえて「twitter拝見してます!」と話しかけ、持ち込んだ本にサインもしていただいてしまいました。
実に有意義な講演だった!
twitterにて、ご本人のツイートから講座の存在を知り、潜り込んできました。最近、私注目度ナンバーワンの作家さんなのです。
吉川英治文学新人賞受賞作の『田村はまだか』が一番有名かと思いますが、私のおすすめは『静かにしなさい、でないと』。タイトルに惹かれて衝動買いし、アタリだったこの作品からファンになりました(今度ちゃんと感想書きます)。
本講演、大学の生涯学習講座のひとつなのですね(だから受講は無料)。聴講者は卒業生、関係者を含む年配の方が多かったです。
開始時間少し前に、着物姿のご本人が登場。「身長145センチ。日本最小作家」とのことだったのでどんなに小柄な方なのかと思っていたのですが、そんなに「小さい!」とは思いませんでした。堂々としてらっしゃるからでしょうか。
講演タイトルは『小説家という仕事』ということで、「お金の話を主にします!」と最初に宣言される朝倉かすみさん。宣言通り、文学賞の賞金や原稿料について、原稿用紙1枚につきいくら、というところまで暴露。エンタメ系の文学賞を吉川英治文学新人賞→山本周五郎賞→直木賞と並べて黒板に書き、直木賞をとんとんと突いて「やっぱりね、ここまで行かないと原稿料上がらないんですよねー」そ、そこまで言いますか(笑)。
それから、出版後に書店を回る話について。新刊を棚差しではなく平積みor面陳にしてもらうべく、作家さんが書店に挨拶に行く場合があるのだそうですが、その際、編集者から「たくさんサインしてこい」と言われることがままあるのだそうです。そうだよなあ、サイン本って「本人が来店した」アピールになるし、店頭に並んでいても目立つし、と思いつつ聞いていたのですが、
「どうしてかって言いますと、サインしちゃうと(書店が取次に)返品できないからなんですね!」
おおう(笑)。ファンには嬉しいサインも「書籍という商品」にとっては「汚れ」という扱いになるのだそうで。ブックオフの買い取り基準のようだ。
印象に残ったのは「文学賞を受賞するよりも、受賞作を出版するのが大変」というお話。小説現代新人賞受賞作の『肝、焼ける』は短編であり、それ一本では一冊の本にする分量はない。本にするには、必要な量を書きためないといけない。「受賞はしたけど本にはならないまま、消えてしまう方というのはすごく多いんです」とのこと。質はもちろんなのですが、量を書ける、完成させられるというのはすごくすごく、大事なんだな。
その他、おすすめの本の紹介などもあり、内容盛りだくさん。お話の仕方がテンポが良くて聞きやすく、あっという間に終了してしまった感覚でした。
教室にいらした朝倉かすみさんを捕まえて「twitter拝見してます!」と話しかけ、持ち込んだ本にサインもしていただいてしまいました。
実に有意義な講演だった!
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