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2024 .04.24
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ファーストデイ(誰でも1,000円鑑賞)だったので、まんまとワーナーマイカルの戦略に乗って行ってまいりました。「原作漫画はTSUTAYAで借りて読んだ」レベルの知識で、特に思い入れのあるスタッフとかキャストというわけでもなかったのですが、まあGWなのでエンタメ映画観てもいいか、という気分にもなりまして。
あらすじは、私がいちいち書かんでも、という気もしますが一応。古代ローマ帝国でテルマエ(浴場)設計技師を営むルシウスが、ふとしたことから浴場の湯を通して現代日本の銭湯にタイムスリップしてしまう。そこではローマ人ではない謎の「平たい顔族」が、不思議な材質の桶や果汁入りの牛の乳など、見たことのない高度な文明を用いて快適な入浴を楽しんでいた。平たい顔族の浴場を参考に、古代ローマに戻ったルシウスは斬新なテルマエを設計していく。それを買われて、やがて時の皇帝・ハドリアヌスから新たなテルマエを建設するようにとの命令が下り……。



顔の濃度で選びました感まんまんのキャスティングといい、ウォシュレットを使って白目を剥く阿部寛の演技といい「大金かけた悪ふざけ」というのが明らかな感じが楽しそうでよかったです。それから、平たい顔族の文明を真似しただけなのに称賛を浴びることについて罪悪感を抱くルシウスのあたりは、ちょっと「お仕事物語」の風情もなくはなかったり。

ただ、上戸彩のくだりはまるまるいらない。

映像業界には、どんな物語にも必ず恋愛要素を入れなきゃいけない病が蔓延してるんですかね。元がゆるゆるコメディなんだから、余計なことしなくていいっつーのに。だいたい、銭湯も個人風呂もリフォーム会社(?)のモデルルームもたくさんあるのに、必ず上戸彩がいる場所に転送される理由がまずないし、何の下地もない派遣社員兼漫画家志望の小娘が数ヶ月かそこらの独学でいきなりペラッペラレベルまでラテン語を身につけるなんて無理だろ。だったら上戸彩の設定を「古代ローマの文明を研究している(もともとラテン語も話せる)大学院生」とかにしとけばいいんだよ(たまたまラテン語が話せる人のところにルシウスが飛んでいく、ってのもだいぶご都合主義だけど、いきなりラテン語が話せる方がより駄目だと私は思う)、それを原作者に媚売るような漫画家設定なんかにしやがるからおかしくなるんです。それに何より、上戸彩がローマに飛ぶ理由はない。(ルシウスは浴場設計に行き詰まって「新しいアイデアが欲しい!」と熱望したから、というのを理由にできるだろうけど)、いわんや上戸彩の父親およびその仲間をや。
あと細かいけど、傷に効く鉱泉っつったって、薬物じゃないんだから戦場に設置していきなり戦力回復に役立つほどの薬効はないよねえ。いきなり治ったら逆に気持ち悪いよ。


というわけで「余計なことしなければいいのに」というのが総括ですかね。
「映画化したいくらい面白い原作」なんだったら、変な改造しなければいいのに。



(それと、映画化できるような作品ばっかり出るってのもつまんないよね。漫画とか活字の方が極端な思想やどぎつい描写にも映像業界に比べて寛容だろうし、全メディアが映像基準で作られちゃうんじゃ幅が狭まるよな、と思う)
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